解きえぬ謎
チューリップのおもて、糸杉のあで姿よ、
わが面影のいかばかり麗しかろうと、
なんのためにこうしてわれを久遠の絵師は
土のうてになんか飾ったのだろう
1
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もともと無理やりつれ出された世界なんだ。
生きてなやみのほか得るところが何があったか?
今は、何のために来(きた)り住みそして去るのやら
わかりもしないで、しぶしぶ世を去るのだ!
2 |
自分が来て宇宙に何の益があったか?
また行けばとて特別変化があったか?
いったい何のためにこうして来た去るのか?
この耳に説きあかしてくれた人があったか?
3 |
魂よ、謎を解くことはお前には出来ない。
さかしい知者*の立場になることは出来ない。
せめては酒と盃でこの世の楽土をひらこう。
あの世でお前が楽土に行けるとはきまってはいない。
*全知の神
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