怠惰な散歩  2017年

   2月26日(日)

スターフルーツとスターキャット。この二つにどういう因果関係があるというのだろう。沖縄産の黄色い果物をヤマモトさんからいただき食べる。ちょっと甘く酸っぱい。高村光太郎の詩「レモン哀歌」を思い出す。

帰り、小松の新居に立ち寄る。ここは坂道が多い。山王姫邸の健康坂とどっこい勝負になる。坂道ということから年寄りふたりにはきついのではと大家さんが気をつかい紹介をためらっていたという。家なきジジババにはそんな我がままを許される状況ではない。案内され即断即決。ここにしよう。庭が広く畑ができそう。草刈りには仮払い機の世話にならなければならないほどだ。

3月3日はケアハウスゼーレのお茶会。1月に開いたお茶会の様子をまだいばぶんにUPをしていない。気ばかり焦って先に進まない。毎日を気分で生きているだけにこまったものだ。
 
   2月25日(土)

慌ただしく時間が過ぎていく。いろいろなことが重なり脳内は混乱をきたしているようだ。原因はそれほど複雑ではない。チラチラ目線の下に見える鼻毛のせいだ。

鼻の穴から家出するように一本だけ鼻毛がゆれている。チョキチンとハサミをいれるが刃が逃げる。よく見る鼻毛切りはみごとなぐらい錆ついている。そこで必殺引っこ抜き作戦に変更。数回やって軽い刺激とともに指のあいだを鼻一本ゆれる。長さは1センチほど。白髪の年寄りで、かわいそうなぐらいに細い。しげしげ眺めながら「ざまぁーみろ、ありがとう」。

脳内で錯綜していた迷いごとを解決できた。実にすっきり。すっきりしたところで無我の境地、ぼーっの世界に浸る。そういうことで今日を終える。この平凡、たいくつ、怠惰、のっぺり、が最高です。
 
   2月23日(木)

梅があちらこちらで咲き始め遠くからでもわかるようになった。三寒四温を繰り返し春がやってきている。春の足音に耳を澄ませばウグイスの聞こえないがスズメたちのピーチクパーチクとさえずりがせわしい。

体力はもとにもどった。そうはいっても年寄りだから馬力は弱い。ミニバイク並。それでも頑張って引っ越し先の清掃にかあちゃんと励む。家なきジジババの新居だ。とても新婚さんいらっしゃいといかないが、それなりの思いをこめてゆっくりとそろりそろり。

昼ごろ、山王姫からお見舞いと激励の電話あり。大久保邸ひな祭り見学は日曜日とこたえる。無理をしないでと春を告げるようなさえずり。さて、これからの人生はピンク色に染まるのか―。
 
   2月22日(水)

だいぶ体が元気になった。元気になるとぼーっの時間が長くなる。もっとも、布団のなかでじっと目を閉じて時間を過ごしていてもぼーっとしてたわけだから中身はまったく変わらない。ただ目をあけているか閉じているかの違いだ。

朝から整復師会の仕事をやる。この仕事の場合、パジャマ姿でもできることが大きな利点だ。冬だからパンツ一枚というわけにはいかないが、マフラーをクビに巻いて厚手のジャンバーをはおりパソコンとにらめっこ。目が疲れるから休憩はこまめにとる。体力回復のためポカリスエットをガブガブと飲む。これがうまい。冷えたビールとは違ううまさだ。今は酒を飲めるような状況ではない。ひたすらのおしんちゃん。

本を読もうとしても頭に入らない。それに本のタイトルがよくない。「老後破産」と「死体は切なく語る」。どちらも希望のない暗い内容。図書館からの借りるのを中止している。混乱にまぎれて紛失でもしたら面倒。そのせいもあり処分する本を引っ張りだして再読している。どんなに室内を明るくして読んでも喜々とする話題は登場しない。しかし、現実的なことだけに辛いものがある。バイバイ!!。
 
   2月21日(火)

久しぶりにブログの更新となる。土曜日(18日)夕方からやけに寒気がする。これは風邪かな。それでも5時から始まった町内の役員会に出席。次年度から役員辞退を申し伝える。全員、「あっ、そう!!」。
どうぞという顔。最初から流れ者と感じ取っていた様子。夜風の冷たく暗い道をとぼとぼ歩いて帰宅。ルルの風邪薬を飲んで寝る。

翌朝、どうもふつうの風邪ではなさそうだ。いつもなら汗をかいてすっきりしているはずだがおかしい。その日は日曜日。かかりつけ医院は休み。急きょ、休日当番医を探す。土浦市内の田谷医院だ。以前まではかかりつけ医院だった。荒川沖の越してから近場がいいということで浮気した。

診察した先生いわく。「インフルエンザ」です。処方箋をもらって薬局へ。それから今日まで辛い日々を過ごす。今日、ようやくブログを書く気になった。心配した山王姫からお見舞いと励ましの電話あり。心配してくれるひとがいるというのは有難いことだ。ひとの情はなによりの処方箋かもしれない。さらに自分の手で届かないところへの神技的なシップの貼り方も伝授してもらう。i感謝、感謝!!。
 
   2月17日(金)

「関東地方に春一番」のニュース。おいらが住んでいる周辺は田畑が多い。田舎なのだ。土ぼこりがまい黄土色に空が染まる。どこかで見た風景。そうだ、東京に住んでいたころ経験した。冬になると「スモック注意報」が発せられ、それこそぼーっとビルディング群が霞んで見えた。それに比べればかわいいもの。栄養たっぷりの土塊が気晴らしに空中散歩を楽しんでると思えばいい。

そこで考える。春二番は、春三番はと続いて春ビリはあるのか、いつなのか―。運動能力に欠けるおいらは駆けっこではいつもビリだった。それでも順位はついていた。8位、9位。そのあとはなかったが―。

そこで金魚先生に登場してもらう。「そういうことはグーグル先生に問い合わせればいい。それより、夜逃げ準備で忙しいのか我々の食事を忘れることが多くなった。そんな質問をするヒマがあったら、”エサ忘れべからず”と大文字の標語をつくるべき。すぐに実行に移すこと!!」。「ハイ、わかりました」。
 
   2月16日(木)

いばぶん事務所に行く。電気やら電話代の請求書がきている。今はコンビニで支払いできるようになった。便利といえば便利だがおじさんには何か物悲しい。ガスの支払いが期日を過ぎておりレジの反応なし。どうしたらいいのかと店員に聞けば顔を見ることもなく「問い合わせてみたら」とそっけない。電話をすれば音声ガイド。指示に従う。何か物悲しい。結局、再発行してもらうことで決着。

便利なものが世の中に登場したのはいいがその複雑さも増えていく。そして、何か大きな物が失われていく。目と目と合わせ話す機会が減ったような気がする。こうなると、長年連れ添った老夫婦のようだ。あうんの呼吸ではない。何もかにもが億劫になってくる。こまったものだ。

帰り、山王姫と打ち合わせ。この時は目と目とがあっている。これが普通なのだ。もう一度、ひな飾りの写真を撮ろうと話して帰宅。今日は暖かった。なんとなく気分が晴れる。うれしい。
 
   2月15日(水)

朝日新聞の夕刊に「批評よ 息を吹き返せ」の見出しで渡部直己氏の記事が載っていた。「日本批評大全」の著者だそうだ。失礼ながら初めてきく名の編集者・批評家。「批評というものがあるということを知ってほしい。今こそ批評が頑張らないと、日本も世界も大変なことになる」と、著者の言葉で記事はしめくくられている。まったく、同感なり。

世界は小さくなり多くの情報があふれかえっている.、かといってみんなが出来事を咀嚼して自分の言葉で発信しているのだろうか―。140文字で世界を震撼させるひともいるようだが、ひとの心は限りなく魑魅魍魎。そのためにも批評家にはしっかりと根のはった盤石の心とこころを発信してもらわなければ―。

さて、ぐうたらオジンはどうかというと相も変わらず。どう表現したらいいのだろう。ぼーっにんげん、なまけものにんげん、パンダとナマケモノをかけあわせたすってんころりんのおじさん。今日も生きました。ハイ、バイバイです。
 
   2月14日(火)

おいらの頭は壊れているのではないか?。タカシマさんご持参のおいしいお弁当を山王姫と3人で食べ終えいばぶん事務所でひとりでぼーっとする。そこで、おいらの頭は壊れているのではないか?。いばぶん事務所には暖かな陽がはいり心地よい。そこで、ふーっとため息をついて考えるのだ。みんな一所懸命に生きているというのになんというザマだろう.。(タカシマさんごちそうさまでした。)

そんな気分にお構いなく時間は過ぎていく。ぼーっとしていても時間はしっかりと過ぎていく。そんなわけで今日もなんとなく終りです。明日は明日の風が吹くというものです。これがなかなか難しいのですが―。

この1週間、この1ヶ月トランプ、トランプにふりまされたような気がする。米国大統領の言動に注視してもおいらの生活に何らの変化も生じないというのに不思議なことだ。
 
   2月13日(月)

ガス欠の脳ミソとニクタイに気合いをいれるためひたすら歩く。目的地は不明。考えられるとすればひたすらボーッとできる静かでどこか間抜けしたような風景が広がるボーッとした場所。

歩くといっても足を交互に出さなければ前に進まない。そういうことで知能を働かせカモシカのように細くなった両脚に働け働けと叱咤。「わかりました、わかりました」と、カモシカ頑張るが1時間ほどで降参。クビをはねられた木の根っこに腰かけ世界の平和を考える。70億人が住む地球。70億人の物語をどうやってまとめようというのだ。神は必然なりということか?

山王姫から電話。遠い親戚とふたりして出席するタカシマ家長男の披露宴の件。明日、3者そろい踏みしてよからぬ相談することになる。山王姫の風邪もだいぶよくなったようだがご用心、ご用心。ひさしぶりに山王姫とご対面。楽しみだ。お休みなさい。
 
   2月12日(日)

ガス欠の頭と体は動こうとしない。どうしたものだろう―。いろいろと喝をいれてみるが反応しない。空は晴れているというのに気分は塞ぎこむばかり。「そういう日もあるものだ」と、かあちゃんに励まされ終日ぼーっとして過ごす。窓の外に見える防犯パトロールの黄色い旗だけ勢いよくなびいている。

まったく自然界は自由気ままだ。それに翻弄され右往左往して七色吐息をしているオジサンが情けない。

かたっぱしから本を整理しているというのにまた本を購入する。晴れぬ気分をいたわるためだ。図書館で借りてもいいのだが引っ越し準備で部屋ガタガタ。紛失したらその後が面倒とやめている。そうなると手もとに本がないのが寂しい。そこで3冊×100円=300円の出費。なんとなく安心する。
 
   2月11日(土)

久しぶりに潮来マリーナに行く。まだまだ仕事は続いている。金を稼げることはうれしいことだ。空は広く青さにうまっている。車窓からは細い枝にほほ紅をつけたような梅林がチラチラ見える。春はしっかりとした足取りでやってきているようだ。

さて、「うさちゃんミニランド」。開園に向け作業は順調に進んでいる。予想したよりりっぱな施設になろうとしている。驚く、たまげる。「これなら入場料をとれる」、ひとり呟く。

帰り、真珠養殖職人Hくんの職場を訪ねる。10数年ぶりになるだろうかー。朝日新聞の茨城版に大きく紹介されていたのを見たことを話す。マスコミには何度も登場しているだけに取り立てての感想もないよう。Hくんには10年前の荒川沖転居の時にさんざんお世話になった。

 今回の引っ越しの話をすると「あれから、まだ10年ですか?」。こちらはもう10年も過ぎたのかと思っていた。受け取りかたはさまざま。しばし、よもやま話に花を咲かせる。引っ越しを手伝ってくれるという。これは頼りがいがある。お互いに元気でと別れる。腰の痛みもやわらぎHくんにもあい収穫は大なり。バイバイ。
 
   2月10日(金)

昨日は整復師会の編集委員会で水戸へ行く。雪模様のずつついた天気。天候を心配した広報部長から開催するかの相談メールと電話。土浦は雨になったと返事すると予定通りに開くことになった。おいらはヒマだからいいが、広報委員は仕事を中断するか休診して駆けつける。突然中止になればいろいろとやりくりが大変。常磐道路でクルマを走らせていると石岡あたりから田んぼや畑が真っ白。驚く。それでも会議はシャンシャンと終わる。

一昨日あたりから腰が痛くなった。スタイルは腰曲がり爺さん。これで杖をつくようになったらりっぱな後期高齢者と認定されるだろう。

今朝、山王姫から電話あり。二人でTさんの息子夫婦の結婚式に遠い親戚という役回りで出席することになった。この経緯は面白い話だが長くなるのでやめる。その簡単な打ち合わせ。山王姫の風邪の具合はだいぶよくなったようだ。おいらの腰も今日は少しはよくなった。どうやら、連日の寒さが悪さをしているようだ。早く春が来てほしいものだ。
 
   2月6日(月)

所持本の整理にメドがついた。なんとなくほっとする。めちゃめちゃ本のオンパレード。どう始末しようかと悩んでいた。全部廃棄処分と覚悟をしたが、いざとなると一冊一冊に思い出がある。どんな内容だっけ、どこで読んだっけ、どんな読後感だっけ―。グルグル頭が左まきになったり右まきになる。そのたびに手にした本は動かない。それでも、ダンボール一個分を残すまでになった。くたびれたのだ。

山王姫から元気な声で「おはよう」の電話あり。「今回の風邪はひどかった。一年分をひいてしまったようだ」といつもの耳朶をふるわせる元気な声。よかった、よかった!!。

連日、本の処分で疲れたので心をリフレッシュ。映画を観る。話題の遠藤周作原作の「沈黙」。原作は大昔に読んだが内容はすっかり忘れている。とても暗いストリーで意味深長な内容。ますます疲れる。火の用心、火の用心です。
 
 
 2月5日(日)

今日は日曜日で夕刊は休み。毎日が日曜日のような生活を送っていると曜日が時々あやしくなりわからなくなる。これを喜んでいいのか悲しんでいいのか―。ともかく夕刊は休み。何か忘れ物をしたような損したような気がする。

新聞の読者はじり貧の一途をたどっているようだが、おいらには切っても切れない関係で結ばれている。小学校4年生から山形のド田舎で新聞配達。東京の早稲田大学界隈ではバイクに乗り朝・夕刊に集金。さらに出稼ぎ労働者は常陽新聞社(どういうわけか新聞記者もやっていた)をリストラでクビになり茨城県阿見町で新聞配達。本紙のページ数が増え折り込みも金・土などどっさり。やたらバイクのサドルが重かった。とにかく、今日の夕刊は休みなのだ。

山王姫に風邪のぐあいはどうか電話をいれる。だいぶ元気になったよう。そこで油断は禁物。ほどほどの行動をとアドバイス。フットワークがいいだけに自嘲をうながす。もちろん、素直に聞くわけはないだろうが―。バイバイ。
 
   2月4日(土)

さて、今日をどう過ごしたものか―。本を整理していたら遠藤周作がやたらと出てくる。そういえば、映画「沈黙」が上映 されている。見にゆこう。廃棄するつもりだった著者の数冊は手もとに置くことにする。頑張ったせいか、本全体の3分の2は処理した。もう少しで終わる。

午前10時、もう起きてもいいころだ。山王姫の風邪のぐあいはどうかとオンコール。だが応答なし。呼び出し音だけリズムよく聞こえる。さーて、どうしたもの―。元気になりとびはねているのか。布団のなかで伏せているのかー。こういうばあい、ヒトはいいほうに考えない。心配だ。30分ほど過ぎてふたたびオンコール。

大久保庭園で発生練習でもしていたような山王姫の元気な声がすぐに返ってくる。昨日より少しソフトになった。よかったです。よすがよすがのごとし、「無理は禁物」とバイバイする。そういうことで今日は終わりです。かさねがさねバイバイです。
 
   2月3日(金)

朝、山王姫に電話。昨晩、山王姫に電話をいれたら風邪をひいているせいか、盛んに咳き込んでいた。そこで、今朝、電話をいれるがでない。9時30分。具合が悪くまだ布団の中か―。悪いことをしてしまったと急いで切る。

数分もしないうちに山王姫から電話がはいる。もう起きようかと思っていた。風邪の具合いは少しよくなった。昨日より咳き込む回数は減っているようだ。それでも鼻声だ。おん身を大切にと電話を切る。

おいらの周辺はそれなりのお年をめした方ばかり。それこそおん身を大切に大切にしなければならないお年寄りたちがあちらこちらに散らばっている。そこで登場。わが身内にはお年寄りの大先輩がいる。98歳。みんなで話し合う。あの調子なら100歳まで生きる。さて負けてはいられない。老骨にアメとムチの嵐。がんばるんだぞ!!。
 
   2月2日(木)

もしかしての二月、もしかしての二月だよ
日めくりをむしりとり
まるめてごみ箱にほうりなげる
昨日をあっさりとすてる

そんなはずじゃなかった
あんなはずじゃなかった

暦には
ひだりまきも
みぎまきもないはず
のどもとをふるわせ肺におくる

いのちをかんだり
いのちをなめたり
たわいない思いをめぐらす
 
  2月1日(水)

水曜日という夜に1年ぶりで酒を飲む。この一年は水・土曜日は禁酒をしていた。当直勤務の仕事柄、夜の飲酒など規律違反の大悪党。飲酒をしてバレたらそくクビ。とにかく、一年間お勤めを成し遂げた。だからといって満足感も充実感もない。このごろの職場はどこも細分化され、まるでカーストの世界のようだ。マニュアル通りの接客など、ヒトのフトコロから温みを遮断している。ああ、いやだいやだ!!。

処分する本をダンボールにつめながら考える。この本は二度読みしたことがあるのだろうか。ほとんどページをめくったことがない。背表紙を向けたまま長い間冬眠。ツンドクという環境にいた。うそだ!、眠っていたのではなく殺されていたのだ。そんな本でも愛着があり惜しむようにつめこむ。こうなると偽善者だ。ウソツキはドロボウの始まりだ!!。金魚ちゃんが叫んでいる。
 

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