怠惰な散歩  2015年

   4月30日(木)

留美子ふたりから便り届く。ひとりは東京銀座で水彩画の展覧会を開くという。もうひとりは、いま連休で家を離れていますが、帰宅したらメールで連絡します―。これを読んでピンとくるものがあった。この詩人は、きっと都会の喧騒を逃れどこかの別荘でゴールデンウィークを過ごそうとしている。きっと、そうだと思う。

おいらは明日から田んぼに出て体を動かしたいと張り切っているが、こういう人もいるのだなぁーと深いため息。そういえば、谷口女史も文筆作業の時は御殿場の安いペンションに泊まり創作活動に励むといっていた。

明日から5月。これといった期待もないが絶望もない。金魚ちゃんにゴールデンウィークをどう過ごすのかと尋ねるが返答なし。いろいろな生きものがいるものだと思う。
 
  4月29日(水) 

田植えの手伝いに向けて体力つくりをしなければと自転車のペダルをこぐ。約30分で息切れ。ハアハアと金魚ちゃんのように口をパクパクさせながら考える。これじゃ、作業開始から数分もしないうちギブアップするのではー。

そういう事態になったら、得意の「お詫びと訂正+退却」ときりぬけ老兵は銀幕から消えよう。迷惑をかけてはいけないのだ。ヤギ一家は一年をかけての勝負モードに入っているのだからー。

今日は義兄の命日。62歳で黄泉の国へ旅だった。ツツジが満開で眩しいぐらいだった。あれから、おいらは6年も生きている。

金魚ちゃんに訊く。命日と何ですか?
バーカ、バーカ、生まれた日と反対の日だよ。
結構なご回答、明朝はたっぷりとごちそうを差し上げます。
もっとも毎日同じメニューですがー。よろしくお願いします。
 
 
4月28日(火)
 
ゴーデンウィーク9日間連続休みの過ごしかたを真剣に考える。
そうだ、ヤギ一家の田植えの手伝いに行こう。

ハスの根のように深く長く暗く受け継がれているわが家系の遺伝子には知的労働者という項目がない。あくまでも正当で真面目な肉体労働者だ。それなら66歳というオジンが田んぼにとってどれほどの恵みを与えることができるのか、試してみようではないか。

そこで、相棒の高校時代の同級生で、阿見町議会議員で議長も務めているという柴原農園の主に電話。困惑と迷惑がミックスした様子が口調から伝わる。そこは図々しさを丸だしにして押し込む。了解をもらう。5月2日午前8時が初出勤。

さて、一日だけでクビになるかの、新しいページがつくれるか、楽しみだ!!
 
 
ヒスイカズラ
 4月27日(月)

CROSSでお仕事。いつものとおりそれなりで終わる。
ゴールデンウィークの連休は2日から9連休と決める。さて、その間に何をしようかと考える。9日間もぼーっとでは何か寂しいものを感じたからだ。考えるがわからない。きっと、考えているうちに9日間が終わるような気がする。それはそれで良しとするかー。

朝、庭の草取りをする。これは健康にはいいことに気づく。しゃがんだり立ったするから知らず知らずのうちに屈伸運動をやっているのだ。これならお金もかからない。
ふむふむ、我ながら素晴らしい発見とニタリとする。しかし、こんなことで喜んでいいものかと考える。あまりにも単純すぎるのでは―。それでも良しとする。

ウーロンハイを飲みながらプロ野球観戦と思っていたが、今晩は試合なし。
そこで、どうしようかと考える。そうだ、歩こう。夜の荒川沖をぶらりぶらり。これでいいのだと納得する。バカみたい。
 
牡丹
   4月26日(日)

今日も野田市へ。絵画展オープンパーティーに参加。
時間が早いので清水公園を散策。天気に恵まれたせいか大勢の人が繰り出している。小さな子どもを連れた若い夫婦が圧倒的に多い。これは、元気がもらえるとベンチに座りぼーっとじゃれ合う親子を眺める。

パーティーの席には、インド旅行で一緒だったメンバーも多くおり、話題は絵画よりインドの思い出に花が咲く。M女史が訪れた外国のアルバムを見せてもらう。よくぞ、これほどたくさん海外に行ったものだと感心する。

みんなが勝手に喋っているのを「うん、うん」と頷きながら聞く。どうも絵かきは違う世界に住んでいるような違うような気がしてくる。クルマで行ったから酒が飲めない。やはり、こういう席でアルコールを口にできないのは淋しいものだ。ということで、早めにさようならをする。
 
   4月25日(土)

野田市へ。M女史の絵画展開催準備の手伝いだ。何でも屋、便利屋という身分であっちへ行ったりこっちに行ったり。

手伝いを終えて帰宅途中、山王台の姫から携帯電話が入る。明日の野点を手伝うことになって人たちが病気や急用で出席できない。おいらのかあちゃんに手伝ってほしいという緊急事態発生のSOS。

それから、出張介護中のかあちゃんに電話をしたりとてんてこ舞い。もっとも、おいらが茶席に手伝いに行ってもぼーっとしているだけだから役に立たない。

とにかく、かあちゃんがOKということでひと安心。途中、ながみねでひと風呂あびながらアクビの連発。

最後の仕上げとして桜町の姫丸に「アシがないかあちゃんをよろしく」と電話を入れて今日を終わりとする。
 
   4月24日(金)

空は晴れていた、心地よい一日だった。さて、それからどうなったのかー?。疑問符は?マークのまま永遠に解けないパズルのように無限大に続くのだ。

そして、ひたすらのぼーっ徹する。
軽きぼーっ。重きぼーっ。短きぼーっ。長きぼーっ

よく考えてみる。ぼーっに重量や長短はあるのか?。
これを考えたら眠られなくなってしまう。でも、必ず完全熟睡できるのだ。これには自信がある。バイバイだ。
 
   4月23日(木)

CROSSの帰り阿見町平和記念館近くの霞ヶ浦湖岸を歩く。理由はただ歩きたかったからだ。あちらさまもこちらさまも、今日一日は楽しかったですか?と囁くようにお天道様はお休み準備にはいっている。なんとなく、ぼーっはさっさと家に返って寝ろと催促しているようだ。

レンコン畑には水が満々とたたえた水がはり西日を受けさざ波をたてている。そこでフト考える。ヤギ一家の主人も革靴から長靴にはき替えての野作業に励むのだろうか―。うん、動けるからだがある限り肉体労働者に徹するべきだ。

お礼の電話を忘れていた。五浦の食堂を紹介してもらったワタナベさんだ。携帯には渡辺の姓が多く名前も記入しようと「ワタナベサクラマチヒメマル」と修正。これならわかるとひとり合点する。しかし、どうして「ヒメマル」なのかわからない。万歳だ!!。
 
   4月22日(水)

水戸のご老候宅へ。いばぶんの会計報告。やはり、自分でやらないと気がすまないのか―。来月、土浦の本部で再度見直すという。ご老は周囲の雰囲気から察するにはあまり人気がないのだろうか―。どうも、みんな避けているような印象を受ける。好々爺になれないのか―。淋しくとても難しいことだ。しかも、自分で引っ張ったゴムはかならず自分に返ってくるのですぞ―。

帰路の途中、山王台の姫宅へ。ネコちゃんもキャプテンも山主もここ数日体調がすぐれなかったという。今は少しよくなってきたと大スクリーンの笑顔で歓待してくれる。みんな、ガンバレ、ガンバレだ。

姫から手土産に秘中の柿の種をもらう。どこに秘密が隠されているかといえば、柿の種とピーナツが別々の袋に入っており親兄弟夫婦近隣仲むつましくとはいかないようだ。当然のようにピーナツの方は数が少ない。これは、どういうことかと考えるが解決への道は遠いようだ。そこで寝ることにする。バイバイだ。
金凛 
  4月21日(火)

 とにかく、今日は終わった。映画の場合は「おわり」という字幕のあと静かに緞帳がおり、「さっさと帰りなさい」ということになる。もっも、最近の映画館には緞帳はなく白いスクリーンをさらけだしたままになっているのが多い。そのせいか、若い女性がパンティを脱いだりはいたりするようななワクワク感がない。これはこまったものだ。

子どものころ見た青空は覚えていない。それでも、空はどこまでも青く白い雲はオフクロがはいていたズロースのように眩しいほど白かったと記憶している。

緞帳と白いズロース。過去と未来。そのなかで今日だけがポッカリと浮いているという現実。過去の思い出に照れくささを感じ、これはひたすらのぼーでは解決できないような時空に誘われる。こんなひとときもあっていいと思う。
 
   4月20日(月)

今日はどういう一日だったのか記憶が定かではありません。

朝、ぼ――――――――っ。

昼、ぼ――――――――っ。

夜、ぼ――――――――っ。

                                  おわりです。
 
  4月19日(日)

朝起きたらモヤモヤするので「ながみね」へ一番のりを目指し行く。ところが常連がいるようですでに3人が湯船でいい気分ポカポカ顔をしている。マケタ!!。

紛失した土浦市図書カードの再発行と本を借りようと三中公民館へ。この場合、最初からのしきり直しということで氏名住所電話番号を記入し運転免許の提示を求められる。ところが自宅の電話番号がわからない、ということで保留。仮カードで借りることができた。フランスパンみたいな規則に完全に打ちのめされた。マケタ!!。

午後、荒川沖三丁目総会へ。会計監査の報告をする。意義なし。約60名のだんまりにマケタ。

図書館で借りてきた5冊の写真集をチラチラと見る。どれもすごいと脱帽。今日は、完全に打ちのめされた。マケタ、マケタ、マケタ!!。
 
   4月18日(土)

朝起きるなり、そうだ、霞ヶ浦の写真を撮りに行こうと思い立つ。毎日を気分次第で生きているから、いつ、どこで、なにをー、という意識に乏しい。気まぐれといえば何やら反抗精神が強く格好いいように聞こえるが、簡単にいえば生活信条がなく責任能力は限りなくゼロに等しいことをさらけだしているのだ。気がついた時にはクルマのハンドルをにぎり霞ヶ浦へ。

風車の展望台から写真を撮る。そこで気がつく。バッテリーが消滅しかかっている。これはいかんと思った時には遅い。あと数枚撮れるだろうとシャッターを切っているうちにカメラは沈黙。声かけ指でなでてやってもピクリともしない。まるでダルマ坊主のようだ。

現代社会はバッテリーなしでは何もできない。こまった世の中になったものだ。
 
   4月17日(金)

相棒とつくば市内にある研究所の企画展を見てまわる。国土地理院は10数年ぶりだ。子どもたちがグループごとになり担当者から説明を受けている。さて、今晩はどんな夢を見るのだろうか―。きっと、キラキラと輝くような夢を見るのだろう。何でも吸収してやろうという年代だ。

仕事を終えてウーロンハイを一杯飲む。旨い。つまみに柿の種をと探すがない、ない、、ない、ないのだ。絶望的になる。すきっ歯を酷使してパリパリポリポリと食べながらウーロンハイを飲むことは最高の喜びであり明日への糧となるものだ。仕方がないからツマミなしで飲む。結局、飲んでいれば気がまぎれるのだ。実に単純なニンゲンだ。

大好物の柿の種なしの晩酌になり、こりゃ、今晩の夢に柿の種が現れるのではと思いながら野球観戦。そして、夜の散歩ということで終わりです。
 
 4月16日(木)

今日はうららかなお天気だった。CROSSの喫煙所から見える雑木林の新緑は時々刻々と濃さを増している。四季の移ろいを味わいろ酔いかげんになりながら考える。誰でもひとつやふたつの悩みを抱えているのだろう。それをいかに乗り越えるかは「ただひたすらのぼーっになることだ」と、ひとり頷き大きく紫煙をくゆらせる。これがまたうまいのだ。ハッピーハッピーざまぁみろ。

かあちゃんの友だちがタケノコを持ってきてくれた。雑談の中で友だちは母の徘徊でこまっているという。100歳の父と96歳の母を持つ娘さん。その娘といってもかわいい子ども時代はるか昔で乙女のすべすべ肌も行方不明というより消滅。おなじ悩みを抱えるふたり。ここは、なんとか踏ん張ってということで別れたという。

そんなやりとり聞いていたら土浦市の防犯スピーカーから徘徊老人が朝から行方不明になっており心当たりのある方は連絡をくださいというアナウンス。そこで、わが家の金魚ちゃんも老いてボケ金魚ちゃんとなり徘徊するのだろうか―。その時のために心の準備をしておかなければ―。そういう事態になったら土浦市は防犯スピーカーでアナウンスしてくれるものだろうか―。悩みがまた増えた。
 
   4月15日(水)

「粛々」という言葉が世の中をにぎわしているようだ。この言葉には以前から違和感を覚えていた。「粛々」には上からの目線というだけではなくさらに上乗せしてそれぞれが歩み形成された人格や歴史を黙殺しているように思えたからだ。それと年下の人か「○○君」と呼ばれた時だった。これは上からの目線というより相手の凡庸さをやんわりと指摘しているのではと感じるからだ。

そんなことを考えていたら文藝春秋5月号の堤清二「最後の肉声」の中で「義明の名前を口にする時、清二は必ず“くん”付けをしていた―」。


ここで、ハタと考えたのだ。おいらは「金魚ちゃん、金魚ちゃん」呼んでいるが金魚ちゃんはおいらのことをなんと呼んでいるのだろうか?「バーカな、みとも君、バーカな、みとも君」と水槽の中で口をパクパクしているのだろうかー。それでも結構です。寛容と忍耐とぼーっを支えにして生きていますから―。
 
  4月14日(火)

相棒と東海事業センターにインタビュー取材に行く。昼飯は那珂港魚センターで回転寿司を食べる。荒川沖近辺にある回転寿司店と違いネタが大きく新鮮に感じる。その分、価格に反映され、いつもの昼食代の倍近い。それでも、なんとなく寿司をたらふく食ったという満足感に浸る。

さてはインタビューの方はまったくのチンプンカンプン。相棒はメモを取りながら質問をしている。そのわきでパチリパチリと脇役の仕事をこなす。カメラに興味を抱いたころは写真一枚で無限大の言葉を導き伝えることができるという大きな志があった。だが、すべてがひとつの言葉から社会が成立していることを知り愕然。疑問符はいまも進行中。

我が家のグーグル先生こと金魚ちゃんに訊く。言葉とは何ですか?
バーカ、そんなことは言語を作ったニンゲンが考え答えを導きだすものだ。こちとら音のない高尚な世界で生きているのだ。年がら年中、曇り空のノーテンキな頭で思考しているオジンとは話したくないよ、バイバイ。ありがとうございます。
 
   4月13日(月)

家出した運転免許証の再交付の手続きで土浦警察署へ。窓口の説明では水戸の運転免許センターに行けば即日発行してくれるという。そこで、急きょ水戸に向かう。こういう場合の交通手段はどうするかー。
これはと考える。暗黙の了解事項、それが社会通念だと解釈する。

「これまで、再交付が5回ありました。失効が1回あります。注意してください」
あきれたような顔をして新品の運転免許証を担当者から受け取る。今回で6回目とは自分でも驚く。

その後、土浦保健所へ。難病指定の申請だが、これがよくわからない。
簡単なのは治りましたと治療をやめれば事が済むことだが、先生はしばらく続けましょうという。患者は弱いのだ。従うしかない。

クスリ代がバカ高いから何としても申請を通してもらわなければならない。ところが手続きが煩雑になりクビをひねってもまわしても上下しても理解できない。こまったものだ!!

■ここ一週間分、まとめてUpする。
 
  4月12日(日)

空は晴れてぽかぽか陽気で絶好の行楽日和だが体調はすぐれない。
山王台の姫との約束をキャンセルする。誘っておいてもうしわけない。
こちらも調子が悪いが姫もここ数日下痢続きでまいっているという。

あちらさまもこちらさまも今日の天気のような具合にはいかないようだ。
金魚ちゃんだけが病気知らずで元気に泳ぎ回っている。

ぐったりしながらプロ野球観戦。巨人が勝利。
どちらのチームが勝っても負けてもわが家の大勢にはまったく影響をおよぼさない。
それでも、巨人が勝つと気分がいい。平均的な日本人像として「大鵬・たまご焼・巨人」といわれていたことがあったが、おいらは大鵬ではなく柏戸だった。
 
  4月11日(土)

朝からぼーっとしている。とにかくぼーっという無我の世界に浸る。
何もする気になれない。何をしていいのかわからない。こうなると呼吸をやめてもおかしくないと思うのだが、誰かがとにかく生きていろと背中を押してくれているようだ。花粉症の鼻をグズグズやりながらぼーっと過ごす。

夕方、町内会の役員会に出席。体調すぐれず、ぼんやりと会計報告を聞き捺印。
金銭感覚がよそさまより劣っていると自負しているおいらが監査役を担っているのだからすえ怖ろしいことだ。今年度で辞退させてもらおう。

役員会の後は慰労会。調子が悪いので途中で退席する。
 
  4月10日(金) 

ボケ空間という言葉があるのか知らないが、その時の記憶がぽっかり消えてしまっている。大枚の入った財布がどこかに雲隠れしてしまった。あきらかに記憶のエアポケットに吸いこまれた。記憶を頼りに探すが見つからない。金魚ちゃんの水槽まで探すが行方不明だ。気分がすぐれずCROSSを早退。帰宅してからも探すが見つからない。「よし、あきらめよう」と決断と覚悟。

今日の空は花曇り。青空公園の桜もここ数日の寒さでなかなか散ない。公園一面に散ったピンク色の花びらが美しい。しかし、感動からはほど遠い。これも失くした財布のせいか―。

物忘れが特急電車に乗ってやってきているようで将来が不安になる。
そうのうちに将来が不安になるということも忘れるようになってしまうのでは。
末怖ろしいことだ。
 
  4月9日(木)

K女史と上野の都立美術館で待ち合わせ。昼食とビールをごちそうになりながらああでもないこうでもないと雑談。
K女史、これから光陽会の理事会があるというので1時間ほどで別れ帰宅。
帰りの車中、完璧な爆睡。荒川沖駅を乗り過ごすところだった。ここ数日の疲れがどっと出たようだ。

そこで、ながみね温泉へ。ここが大きな失態の舞台になるとは翌日まで気づかず。

自宅前の青空公園の夜桜を眺めながらひとり酒。
今年も、こうして桜を見られたことに感謝。この満足感を金魚ちゃんにも伝え分けてあげたいと思うが方法がわからないのであきらめる。 
 
4月8日(水)

雪が降る。これこそ「シガツバカ」だ。来日しているインドのニランジョンたちは日本のどこか片隅で寒さに震えあがっているだろうと空を見上げる。顔に冷たい雪が舞う。やっぱり、雪は冷たい。

今日は編集委員会議。年度替わりによる嘱託交付。ある流通業界な辞令交付は役員の場合、全役員が出席のもと社長が交付し荘重で丁寧だった。そんな話題もあり席上をにぎわす。 

CROSS T&Tは創刊50号を迎えるという。継続は力なりというのかたいしたものだと思う。

さて、編集内容だが科学に関してはチンプンカンプン。しかし、相棒がこれらの不得手な部分を全部カバーしてくれる。頼もしい存在だ。

 
  4月7日(火)

ニランジョンご一行さまを連れて北茨城市五浦へ。とにかく寒い、寒いのだ。天心記念美術館と六角堂を見学。今日は内覧会で忙しいとい担当者はそわそわしながら説明してくれる。

その後、六角堂の岸壁では「寒い、寒い、寒い、寒い」を連発。
そそくさと帰路につく。

荒川沖の自宅で休憩してTさんのクルマで東京のホテルへ向かう。
二ランジョンご一行さまとの交流も終わりほっと胸をなでおろす。

まったく、いつものように二ランジョンにふりまわされてしまった。40歳になり甲状腺がんの手術を9回受けたという。そして、これまで50冊の本を出版。その間は病気との闘いにあけくれていたのだろうか―。それでも、ニランジョンの生はいつ会ってもギラギラとしている。

たいしたものだと思う。それとも、先が短いと自らハラをくくっているのかー。
わからない。
 
  4月6日(月)

ニランジョンご一行さまを連れカスミつくばセンターを見学。久しぶりに訪れる。ここではいろいろな物語を企画して楽しんだ。それも遠い思い出となる。会長秘書が笑顔で迎えてくれる。「みともさんのことはしっかりと覚えています」、有難いことだ。案内してくれたのはなんとか部長。うまく事が進みよかったと胸をなでおろす。

さてはと、次はニランジョンご一行さまを連れ土浦の桜川へ。空気は冷たいがご一行さま満開の桜を楽しむ。花はいい。なによりも言葉あそびができる。

その後、荒川沖のわが家を訪問。かあちゃん真剣な顔で接待している。こういうことは滅多に見られない。見れば見るほどすっかり婆さんになったと感じる。
ハゲやシワシワになる前にあの世へ行った人もいるのだからー。
 
   4月5日(日)

花曇りというか、今日は終日空は青い笑顔を見せなかった。こういう日は気分まで曇ってくる。そういうわけで悶々としながら本を読みあくびを繰り返し、飽きたところでながみね温泉の湯船につかり一日が終わる。

「死刑のための殺人」読売新聞水戸支局取材班の本を読む。これは「復讐だ!!」。両親姉弟ニンゲン社会を総括した復讐だ。わかった、次の本に進む。読みたい本がたくさんあるのだ。

さてはニランジョン君は明日3人で土浦に現れることになっている。翌日は天心記念五浦美術館を案内。お天気がよくなればと願う。

家電販売店にプリンターインクを買いにいったついでにカメラのカタログをもらってくる。新型のカメラはどんどん進化している。シャッターと絞りと露出計だけあればいいと思っているオジンには使いきれそうもない。そこで考えるのだ。こだわりを捨てないと追いつけなくなるのではと―。それには投資が要求される。ああ、恐ろしき社会システム。がっくりとカタならぬヒザをおり見果てぬ夢だとカタログを閉じる。
 
   4月4日(土)

「疲れるということはなんですか?」。「それは簡単だよ、オマエさんは年寄りだから望むべきハードスケジュールはこなせないのだよー」。金魚ちゃんはそう言いました。今日は、つくづくそれを実感しました。

朝、8時の電車で神奈川県の川崎駅へ。多摩川を越えて二ランジョンが滞在するホテルに。到着時間は10時近い。それから3人の金魚のフンとともに会場の東京の早稲田奉仕会館へ。そこまでで完璧にくたびきっている。情けない。

日本詩人クラブ主催の「インド再び―シャンティニケトンからゲストを迎えてー」のワークショップに出席。世話になっている奨学会理事長のK氏も参加。

ゲストの彫刻家ラーダクリョナ氏の作品をスライドで見る。素晴らしい感性をしている。聞くところでは世界中の美術館などで購入されているという。ぜひ、日本で本物を見たいものだ。
 
   4月3日(金)

東口皮膚科へ。ここのところあちらこちらのお医者さん行くことが多くなった。皮膚科には数ヶ月ぶりだ。待合室は満員で座る椅子もないぐらいだ。どちらさまも何らかの疾患を抱えているようだ。

痴呆症気味の夫を連れてきているおばあちゃんが「本当に死んでくれた方が楽だと思うよ」と大声でぼやいている。待合室の人たちは一斉に痴呆症気味老人を注視する。こまったものだ。

明日はニランジョンと彫刻家のラーダクリシュナ夫妻を迎えに川崎まで行くことになった。それから早稲田で開かれる「ワークショップ」へ参加。呼びかけたのは日本詩人クラブ。Tさんから「みんなに迷惑をかけるから、必ず時間前にお願いします」。責任重大だがニランジョンから何の連絡もなくどこへ居るのやらもわからない。こまったニランジョンだ。

夕方、山王台の姫から12日はOKという返事をもらう。こちらはよかったよかった。
 
  4月2日(木) 

― 今日で3月は終わり。当然のように明日から4月になるわけだが、何か釈然としないものを感じる。なぜだろうかと考える。ぼんやりとした不安があるだけで中身を摑めない― というところまで書いて3月のブログを閉じた。それは、突然に視力を失ったようなもので次の言葉が浮かばなかった。

そういうバカみたいな精神を近くの乙戸川にタチションとともに今朝捨ててきた。さぁー、今日から新入生のような気持ちでブログを書くのだ。

「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」という手紙があったという。わが家の場合「一筆惨敗 つまづき用心 かあちゃん介護わすれたんと眠れ 金魚ちゃん死なすな!!」。
 
   
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